既存ツールに「あと一歩」足りないとき|単機能ツールを作る選択肢と費用
この記事でわかること
- 「市販ツール・SaaSでは"あと一歩"足りない」ときの選択肢
- 単機能のカスタムツールを作る場合の費用相場と進め方
- 単機能ツールが向くケース・向かないケース
「やりたいことの9割はできるが、最後のひと手間だけ手作業が残る」。市販のツールやSaaSを使っていると、こうした"あと一歩"の不便に行き当たることがあります。この記事では、その「惜しい」を埋めるための選択肢を整理します。
「惜しい」を我慢し続けるコスト
ツールの不便は、一度きりなら気になりません。問題は、毎日・毎週くり返す作業のときです。
たとえば「出力結果を毎回手で並べ替える」「別の表に転記する」「集計だけExcelでやり直す」といった小さな手間は、回数が積み重なると無視できない時間になります。さらに、手作業が残るほど入力ミスや属人化のリスクも増えていきます。
選択肢は3つ
「あと一歩」を埋める方法は、大きく3つに分かれます。
| 方法 | 初期費用 | 特徴 |
|---|---|---|
| そのまま我慢して使う | 0円 | 追加費用はかからないが、手間とミスは残り続ける |
| 高機能なツール・SaaSに乗り換える | 月額〜 | 多機能だが、使わない機能まで含めて費用がかかり、移行の手間も大きい |
| 不便な部分だけ単機能ツールを作る | 数万〜数十万円 | 必要な機能に絞れる。今のやり方を大きく変えずに済む |
「実際に使う機能はごく一部なのに、全体を乗り換えるのは大げさ」という場合は、3つ目の"単機能ツールを作る"が現実的な選択肢になります。
単機能ツールを作る場合の費用相場
規模によりますが、目安はおおよそ次のとおりです。
- 画面1つ・処理が単純:数万〜15万円程度
- 入力と出力(変換・集計・帳票化)がある:15〜40万円程度
- 外部サービス連携や複数画面を含む:40万円〜
費用が何で決まるかは 業務システム開発の費用相場 で詳しく整理しています。「自作と外注のどちらが安いか」は 顧客管理システムは自作と外注どちらが安いか も参考になります。
実例:既存の無料ツールの「惜しい」を解消した単機能ツール
当社で実際に作った例として、画像をブラウザ上で加工する単機能ツールがあります。世の中に同種の無料サービスはあったものの、「出力の細かさを調整できない」「使う色を固定できない」「必要な数量が分からない」といった"あと一歩"が残っていました。
そこで、その不満点だけに絞った専用ツールを開発しました。ブラウザだけで完結し、必要な調整と集計までできるようにしています。実際の動きはこちらで確認できます(デモを見る)。
大事なのは特別な技術ではなく、「現場の"ちょっとした不便"を聞いて、短期間で動く形にし、使いながら直していける」進め方そのものだと考えています。
進め方
- 困りごとのヒアリング(どの作業の、どこが不便か)
- 必要な機能だけに絞った設計
- 短期間で試作し、実際に使って確認
- 使いながら微調整して仕上げる
最初から完璧を目指すより、動くものを早めに出して調整するほうが、結果的に早く・無駄なく仕上がることが多いです。
向くケース・向かないケース
- 向くケース:作業が定型化している/不便な箇所が限定的/今のやり方を大きく変えたくない
- 向かないケース:業務全体を作り替えたい(業務システム開発の範囲になります)/やりたいことがまだ固まっていない
まとめ
市販ツールやSaaSの"あと一歩"は、全体を乗り換えなくても、不便な部分だけを単機能ツールにして解決できる場合があります。費用は数万円から検討でき、今のやり方を大きく変えずに済むのが利点です。
「これ、なんとかならないかな」という小さな困りごとがあれば、選択肢の一つとして検討してみてください。